Wrapping マーカス・モスとロームの着物展
2005/4/22(金)〜2005/5/22(日)
Wrapping - kimono design by Markus Mostrom -
Wrapping (内包) - マーカス・モストロームの着物展 -
※オープニングレセプション 4月22日(金) 18時〜
マーカス・モストロームは、2003年スフェラ・ビルのオープンに際し、建築家クラーソン・コイヴィスト・ルーネと共に、ビルのファサードに代表されるリーフ・パターンのグラフィックデザインを手掛けた新進グラフィック・デザイナーです。彼らと私たちは、スウェーデン人と日本人の相互の視点や両文化間の相違について対話を重ね、双方の反映されたデザインについて模索してまいりました。
その対話のひとつの集大成が、日本の伝統の象徴である「着物」をテーマに、日本人と近い自然観を持つスウェーデン人の目からみた日本を、グラフィックのパターン・ワークで表現する今回の着物展です。着用において細かなルールや制約をもつ民族衣装をあえて取上げることにより、私たちは、国民性を超えた「着物」の未知なる可能性に挑みたいと考えました。
「パターンとは、経験・実験・洞察の結果導かれるものである」というマーカスの考察に基づき、作品には、日本にルーツを持たない彼のグラフィック・デザイナーとしての個人的見解も織り交ぜられ、着物に対する独自の視点と独特のタッチにより、両文化の影響が反映されています。生地には日本製の縮緬のほか、スウェーデンの老舗織物メーカーによるジャガード織も用い、伝統的な着こなしから現代の日常に即したスタイルまで、幅広い着物のあり方を模索したいと考えます。
この試みを通じて、日本とスウェーデン両文化の相違や関係性を見つめ、現代における「着物」への新たな価値を見出すきっかけとなれば幸いです。
◆マーカス・モストロームについて
Markus Mostrom (マーカス・モストローム)
グラフィックデザイナー。ロゴタイプ・デザイン、ポスター、パッケージデザイン、ブックデザイン、エキシビションデザインなどをトータルに手がける。スウェーデンを中心に、日本、アメリカ、スペインなど国際的に活動。主なプロジェクトに、スウェーデンの建築/プロダクトデザイン事務所クラーソン・コイヴィスト・ルーネとの長年にわたる協働、スウェーデンの家具メーカーOFFECTにおけるカタログデザインやウェブサイトのグラフィック提供など多数。また、2003年のオープン時より、当スフェラ・ビルのロゴタイプ/デザインプログラム/サインを提供。
1969年 スウェーデン ストックホルム生まれ
1998年 コンストファック芸術大学 グラフィックデザイン/美術学修士課程修了
1997年 Markus Mostrom Design社 設立
ウェブサイト: www.mostromdesign.se